ごちゃまぜ浮浪録

新人を脱しつつある肥満薬剤師が薬学部生向けに日頃のあれこれを偉そうに語るブログ

薬剤師日誌3

おはよう。




今週も激務だったが先週と比べたらましか…。




今日は糖尿病薬の話だ



つい先日SGLT2の指針が改訂された



糖尿病薬としては最も新しい部類に入り、



まだその使われ方が模索されているSGLT2阻害薬



薬学生的には

  • フロリジン


って覚えるもんかな



主に抑えておくべき点は



副作用に脱水


尿路感染症


比較的軽度で肥満の患者に用いる二型糖尿病薬ということ



うちではスーグラ、フォシーガ、ジャディアンヌ


を採用している




おおよそ多剤併用が多い糖尿病薬



薬剤師にとっては、もっとも憂慮すべきは低血糖のケア


SGLT2は比較的低血糖の副作用は出にくいとされているが

SUとの併用は慎重投与


基本的にSUは糖尿病薬の中心となりがちな反面


低血糖の副作用が起こりやすい



最近の主流になりつつあるDPP4阻害関連薬も低血糖は起こしにくいかな


例えば


グリメピリド
テネリグリプチン
ピオグリタゾン



の併用をしている患者が低血糖様症状を訴えてきたとき



もし仮に1剤ないし2剤を減薬提案するなら








グリメピリド


そしてピオグリタゾン



ってことだな。





ちなみに


薬学生は糖尿病の値を
空腹時126mg
hba1c 6.5%


と覚えているだろうけど



高齢者になると少なくともhba1cは厳密にこの通りの血糖コントロールを行わないこともあるのだ



この辺は処方する医師の方針次第、力量次第なのだが


高齢者は血糖コントロールが難しく



特に季節の変動でシックデイの比率が増えたり

水をあまり飲まなかったり

そもそも服薬コンプライアンスがしっかりしている人が多くない



から、ある程度余裕を持たせて大雑把に血糖管理することが大事


なのだという



低血糖が高齢者に起こった場合致命的になりかねないし、



低血糖認知症を促進するとも言われるからだ




ましてや、後期高齢者ともなると


糖尿病の進行と症状の発現に何年もかかることを考えたら



QOLを下げてまで厳密に管理する必要がない



せいぜい、GFRがきわどいことになっている人くらいだな




前に書いたかもしれないが


リナグリプチン
テネリグリプチン


の二つは糖尿病薬の中でも稀有な


腎障害で用量を減らさなくてもいい薬だ



それから糖尿病に関連していうと


ロサルタン
イミダプリル


はそれぞれ糖尿病型腎症からの比護が適用にある



昨今の国家試験はどう難しくなっても対応できるように、


同効薬でも何が違うのかは抑えておくと面白い




関係ないがうちの薬局はくそほど激務なくせに


人手不足でなおかつ狭い



どう考えても薬学実習生を受け入れる余裕などなさそうだ


将来的に移転する可能性があるらしいけど




問題があるとしたらうちの近くって福○大か第一薬○大しかねーんだよな



第○薬科大生を貶すわけではないけど



やっぱり偏差値的なものはピンキリを産み出すわけで



うちの大学も変な奴は一定数居たし



そういう学生がもし来たとしたらどうすっかねー




と、今から考えなくてもいいことをすでに考えている()

薬剤師日誌2

日誌どころか週誌だが大丈夫か?





大丈夫だ、問題ない。




今週は糞がつくほど激務だった




例に漏れず土曜日も出勤だ




楽な薬局って楽なんだろうか?




しかし楽な薬局って潰れそうだしなー




つか個人的にはこの薬局、なんで激務になってるかって事務員の数が少な過ぎて処方が詰まる

投薬カウンターが2つしかないから大型門前のくせに投薬も詰まる


そして薬局が狭いから動きづらい


開局して数年経ってるのにこれはひどい。人事はなにをやっているんだ




そんなわけでまだまだぺーぺーの俺でも既にフル回転。


有給無いのにもう有給が欲しい





ちょっと隙を見せると薬歴が100貯まるらしい


それを比較的暇な土曜日に消化するんだとか



土曜日出勤前提になってんじゃねーか




完全に愚痴日記になってやがるぜ




あまり有用性のない日誌にはしたくないから



ここでひとつ



ジェネリック医薬品の精度についてだ



ジェネリック医薬品


薬剤師からしたら



主成分が同じ


で、別の会社から出ている


先発品より安い


と説明する



なお、これは建前である



説明は嘘じゃないが


実際の所薬剤師はジェネリック医薬品を使うかといわれると


まちまちなところだ



と言うのも、



主薬以外の部分については


わりかしアバウト



つまり、主薬が速効性を持つものであれば



そんなに違いはないが



主薬の溶出が作用に大きく寄与するものは



個人差どころか薬効そのものが影響する



可能性が



あるかもしれない




ってとこ。



ロキソニンだとか


それについてくるレバミピド(ムコスタ)だとか



その辺はジェネリックでもいいと思う



後は比較的エビデンスのある抗菌薬



効果の具合で結局は調整する生活習慣に関わる薬



高血圧や高脂血症、糖尿病、高尿酸血症など



この辺も長く飲むなら負担も軽くなるしジェネリックでもいいかなって



一方特殊な薬や、作用の毒性や治療域が限定的
あと外用薬



例を挙げると
抗がん剤
循環器系薬(降圧薬除く
湿布



効かなかったら怖くなるもの


あとは成分以外のところで寄与されるもの



この辺はもし俺がその処方を貰っても



ジェネリックにはしたくねえかなあ



だって、20年その薬を作ってきて



様々な情報を収集してるとこと



レシピだけ見て同じように作るとこ



そりゃ差は出るだろう



ただし、特殊な薬って薬価が高い



例えばノルバデックス 乳癌の薬だが


90日処方だと2万とか取られる


しかしジェネリックだとタモキシフェン

約8000円くらいでokのはずだ




記憶があいまいなので例ってことにしてほしいが



場合によってはジェネリックってのはすごい財布に優しいのだ



湿布薬は



所謂貼り付ける部分が会社独自なので



かなーり



差がでる




同じジェネリックでも



会社によって



めっちゃ剥がれやすかったりする




特にモーラステープ



ケトプロフェンを含有する鎮痛薬だが



先発品がすごい使いやすいが



後発の会社によってはかなり使用感に難がある



ロキソニンテープに関しては



比較的クレームは少ないけどな




モーラスは光線過敏症に気を付けなくてはいけないのもあり、



ジェネリックおすすめはしないかなあ。。




ぶっちゃけ薬価あんまかわんねーし




ただ、薬局が後発品率65%を取れると



その点経営が助かるので



社員的には奨めざるをえないのだ



ちなみにうちはまだ65取れてない




あと余談だが



生活保護の方の処方は基本的にジェネリック



これは国自治体の方針で決まっている




しかし今までの経験上



彼らって自分の財布を痛めずに薬を貰うので



コンプライアンスはぶっちゃけかなり悪い



平気で残薬あっても来るし




最近びっくりしたのは


商品名アマージ たしか成分名はナラトリプタン?だった気がするが



あれ、成分名の通り偏頭痛薬なのだが



なんと1錠1000円


1日3回使うと3000円だ



同じ鎮痛薬のロキソニンはその1/100くらいだぜ



まあ偏頭痛にロキソニン効かないけどな



偏頭痛の一般薬があったかどうか忘れたが



ロキソニンがあれだけバカ売れするんだし


偏頭痛薬がOTCであったらくそ売れそうだな

【薬剤師日誌】1

よう。



また間が空いてしまったな。



しかし、しかたない…




なんせうちの調剤薬局は総合門前+在宅グループ




連休前で多数の前倒し処方が来ててんやわんや…




激務もいいところだった



2時間で100枚くらい処方せんが飛んできていた気がするぜ



私情だけど思うのが



圧倒的に人手が足りてねえ…



薬剤師の数は充足してきている



というのはまあ分かるが



薬剤師だけでは薬局は回らない



大体レセプトをうちこむ事務員が



どこの薬局にも存在している



場所によっては彼らが調剤の補助(そのものではないゾ。免許無いからな)をしている



ただ


これくらいの密度で処方が来ないと薬局もやっていけないんだろうからな



知っているか?



薬局って実はそれなりの頻度で潰れてるんだぜ



昔はともかく



今は調剤報酬の改訂と薬価差益の減少で



何をしててもお金が入るとは限らない



しかし



単純処方ならともかく慢性長期的に投薬を受けている患者に割く時間が処方ラッシュで減ってしまうのは



職能的にいかがなものかなあとも思うが…。




まだ俺はひよっこだから、そう感じているのかもしれないがね




ただ


この仕事が楽しい



とは思っている



薬剤師になって良かったと



感じはじめてはいるかな



俺は人間性もクズだし


まともな学生生活とはかけ離れた20うん年を過ごしてきたが


そんな自分の性格にまあまあ合っているんではないかと



そう思う

【雑】休みの話

おはよう。



特に書くネタも無かったので1週間空いたな。



地震があったのもあるが。うちは震度5強を2日連続で深夜に食らったのもあって


揺れそのものは家が崩れるとかじゃなかったが



なんせ俺の部屋は箪笥やら大量の段ボールに服ケースと、寝てる俺を攻撃してきそうなものが多い。



さすがに眠りも浅くなったぜ




ところで



この間は薬剤師の就活について書いたが




就活の条件



新卒は気にすることあるのだろうか



中途の人ならかなり重要視してると思うが



6年の春にぱぱっと決めて終わり



で大手に入社した人は



条件面とかどう見てたんだろうな



ちなみに


2015-2016年薬剤師の新卒初任給の平均



年収ベースで400万


少ないところで350


大手調剤なら440が俺の見た中で最大だった



おおよその薬局はボーナスも満額でるので


大体4ヶ月くらい賞与があると考えて



月収25万 +賞与4ヶ月



が平均だろうか?


年俸制なら



月賦30-35万



だと思う



調剤は残業があまり出ないので



基本的には平日9-18


が多いだろう



土日が休診ならほぼこれで完全週休2日



土曜日あるところが多いので



平日9-18
土曜9-13


場所によっては平日どこか半休にして週休2日



あるいは1休付けて週休2.5日



色々あるだろう



ちなみに俺は



2.5日がベストだと思ってる



薬剤師はなったあとも勉強が常だが



ぶっちゃけ土日だけじゃままならないと思う



ましてや勉強会や講習が休みに入ってくるわけだし



収入は人並みで良いけど



休みは欲しいなあ。




とある在宅大手の求人では



幹部候補養成のためのコースがあって



平日は9-18 プラス残業
土曜は9-13 プラス残業

土日は会社の勉強会
ほか、講習も随時



って書いてあったんだけど



こんなの体壊すだろ



現代日本人は働きすぎだ…。



職を全うするのも素敵なことだが



俺は自分のやりたいことをやりつつやるべきことをやりたいから



例えばプロ野球観戦したりさ



マラソンにも出て



あとたまに遊んだり



んで仕事するときには仕事する



社蓄のように40年過ごすよりは



そっちの方が充実してると思うんだよな~



もし子供ができてもっと働きたくなったのなら



そんときゃ転職すればいいんじゃないかね




あと通勤に掛ける時間も仕事の一部だと思ってる



大手だと近隣店舗に異動があったりして



気付いたら通勤に1時間とか



掛かるかもしれないよな



個人薬局ならその心配はないが



俺は30分以内、それも朝夕の満員電車でQOLを下げたくないので自転車で



通えるところに家を選んだ




広々としているぜ



家を見るときに新築も見せてもらったんだが



確かに綺麗だったけど



部屋が3.5畳www



住めるかよwww



布団敷いたら終わりじゃねーか



っていうかそれもはやキッチンとかちょっとでかい風呂場レベル




4.5畳未満は部屋とは認めない




関係ねーけど



調剤室も広い方がいいかな

【薬剤師】薬学部の就活とは

やあ。


もう既に新生活が始まっている人は



そろそろ適応しただろうか?



それとも場所によってはまだ新卒研修中だろうか。



時期的に落ち着いた頃合いだと思うから



今回は特殊な薬学部の就活の話について



大体の大学生は


3年の秋くらいから就活準備に入り


4年の春には本格的に活動、面接


10月に内定


遅い人でも冬から春には、ってところだ



しかし薬学部は5年に実務実習を兼ねているので


大まかな就活スタートは6年の春から



早い人は5,6月にはもう内々定が出てしまう



8月頃には大手チェーン薬局は大多数の内定を決めるらしい



薬学部の就活先の半分は調剤薬局

2割が病院や公務員関連

3割が企業、MRらしい


しかし、薬局や病院は免許が無ければ薬剤師として働けないので


国家試験の合否を持って就活が終わるんだよな



個人的には


薬局 病院の内定に力を尽くして



単位が取れない


国家試験の勉強がおろそかになる



のはもってのほかだと思っている



だから、自分の成績的に余裕が持てるなら

どうぞ春から就活


って感じなんだが



正直な話国家試験が終わるのを待って就活しても悪くはないかなーと思っている



じゃあ早めに就職先決めればいーじゃん!


って思うだろ?



確かに薬剤師の業務はどの薬局でも大して変わらない


せいぜい門前の処方科が異なるくらいだが


複数店舗あるところは異動もあるので


あまり関係ないと思う



ただ、今年の調剤報酬改訂で門前の薬局には厳しいマイナス改訂となった



プラス要素としては


かかりつけ薬剤師の点数


そして在宅の必要化(基本調剤体制加算の要件)




これらの言えることは


地域に密接して患者から必要とされる薬剤師が

点数を稼げるようになった


ということだ


今までのように



大手門前のカウンターにふんぞりかえって


処方箋を右から左に流し


あとは一応服薬管理



なんて時代では もう無いんだな



某掲示板では未だに薬剤師が袋詰め業者だと思っている輩が多いが


ぶっちゃけ 大手チェーンではもうその仕事


調剤補助の人


の仕事なんだ。


薬剤師はそんなことやってない。




要は適当に説明会だけでぱぱっと就職先を選ぶと



30過ぎて40になった頃には



会社にとってそいつは窓際族…



なんてことになってたり。



まあ、女性はそれでもいいと思うけど



ほとんどの人が20後半から30にかけて


結婚、出産、育児



正社員としてフルタイム働くのは厳しい


から、パートタイムになっていく



パート薬剤師ならそれでもいいんじゃないか



逆に



一生薬剤師としてばりばりやりたいなら



俺は就職先くらいしっかり選ぶべきかなと思う




だめな就職先なら辞めても資格は残るのがこの職の救いだけどな




別に難しいことは必要ない



ただ自分が何をしたいか



将来を見据えて何をすれば良いか




条件は二の次



まあ、俺の場合はライフワークも欲しいので



そこの条件は絞ったけど。



で、実際に就活をどうするのか?



大学の説明会で多いのは



マイナビリクナビといった大手就活企業が



ぺーぺーの大学生に色々教えてくれる



企業説明会の紹介や



企業の斡旋など



俺はぶっちゃけ



こういう大手は数をとにかく取れるから



大手チェーンなどの手広い範囲を網羅した場所に行くならありだと思う



特に将来管理、店長、エリアマネージャー


などとキャリアアップを積むなら



大手であればその道路も用意されてるところが多い



中小でも、キャリアアップから独立支援をしてくれるところもある



一方で 薬剤師として現場主義をやりたいなら


病院


または店舗数の少ないチェーン



または個人薬局



一応キャリア積めば社長になれる可能性もあるしな



ただしこういうところは基本的にマイナビリクナビからは紹介を受けるのは難しい




なんせ、募集する学生数が多いから



仮に良い場所があっても競合するんだよね



大手だと新卒100人とか取るけど



個人なら1人


複数店舗でも2-3人がいいとこ



そして一般企業以上に薬局の選考基準はあいまいでばらばら




なので、そういうとこに行きたいなら



大手就活企業はやめるか、もしくは平行するといいかな


在学中なら大手1社 他1社


卒後就活なら 中途採用を唄っているところを2社か3社


登録するといい



俺はマイナビリクナビを登録してたけど



あまりにもマッチングが悪いので途中でさらに2社追加した


エムスリーキャリア(薬キャリ)
https://pcareer.m3.com/sp/


株式会社クラシス(薬ジョブ)
https://yakujob-sp.com


薬キャリは


コンサル本人が言ってたけど


「どうやってうち見つけたんですか?」


っていうくらいマイナー()



まず新卒が登録することは少ないだろう



しかし、登録するとまずマッチングの前に二者面談をしてくれる(場所にもよる)


そして個人の希望を聞いた上で主に中小個人を中心に紹介してくれる


面談の人はそのエリアを担当しているので



紹介してくれる会社とは懇意で内部事情まで知ってることも多いらしい



あと面接の時に同行して



聞きにくいところの質問などをしてくれるから



条件面でも安心かな



ただし、時間をかけるので



すぐに就職したい!って人には不向き


俺は登録から最終内定までここで18日間かかった。


毎日のように面接や面談をしてこれなので


ゆっくりやると1ヶ月近くかかる可能性はある







薬ジョブは 大手コンサルと薬キャリの間くらい



大手から個人まではばひろく網羅している



薬剤師の就活としてはナンバー3に上がることも多く



特に中途採用の迅速性に長けている



再就職するにはおすすめかもしれない




もし今の就職先に不満があり


数年後職場を変えたいなら


上のふたつをおすすめしとく




あと関係ないが



俺は将来的に薬剤師の仕事場は薬局から施設や患者宅になると思っている



2050年には高齢者が40%を越えるだろうと言われる


仮にその1割が要介護 要支援になったとして



およそ480万人が在宅訪問を必要とするのだ



その頃の薬剤師が仮に60万人とすると



全員で担当しても一人あたり8人の患者を担当しなくてはいけない


ましてや薬剤師のうち薬局にいるのは何割だろう



在宅が必須の時代はもうそこまできてる



意識高い系だと思うか?




俺は、在宅ができない薬剤師が将来お払い箱になる方が怖い。



薬剤師免許さえもってりゃ安泰



なんて時代はあと20年もすれば終わりだろう



バブル時代に


弁護士


歯科医師


がごっそり増えた時期があったんだよ




今、その二つの平均収入はどうだ?


弁護士は事務所をもって独立しなけりゃ稼げない


しかも司法書士の真似事で食いつないでる



歯科医師は店を持てないとまともに金にならない



どんな資格も供給が増えれば能無しがいらなくなる



そして、昔ながらの薬剤師ほど在宅環境を知らなくなっているから



30代40代の薬剤師は在宅をやりたがらないんだと。



もちろん人にもよるだろうけど




だったら、わいがやってやろうやないか



ってわけですな。



別に日本の将来を憂いて○○であるべき!



なんてこと思っちゃいない



それをやるのは政治家の仕事



それを見て調剤報酬を変えるのが厚労省の仕事




俺はただ食っていきたいだけなんだよね





そんなとこ。

【薬】高コレステロール治療薬に抗体医薬

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201604/546516.html

コレステロール血症…




字面だけ見ると、



「太ってる奴だけがなるんでしょ?」



「ワタシヤセテルカラカンケイナイ」



みたいな想像をする人は多かろう。



まあ実際、生活習慣が要因の多くを占めるから間違ってはいないのだが。



最近かなしきかな、と思われることは


コレステロール血症



糖尿病



は、贅沢病



と宣う偉そうにふんぞりかえった自称健康体が増えたものだと思う。



ある種正論でもあるが、


ある種絶対的な間違いを犯しているともいえる。



糖尿病にだって1型2型とあるし、


コレステロール血症の中で特に苦しむ患者が多いのは家族性高コレステロール血症だ。



一般的に高コレステロールの発症は、過食および運動不足によって、代謝が遅れて血中にLDLコレステロールが過剰に滞留する状態が長らく続き、


そして血中から過剰なコレステロールを取り込む肝臓の中が飽和してしまい、耐コレステロール能が低下することにある。


各種高コレステロール治療薬は、このコレステロールと吸着して排出したり、肝臓でのコレステロールが合成される段階を止めて血中から肝臓への取り込みを促進させるものなどがある。


しかし、家族性高コレステロール血症は遺伝的にこの取り込みを行う役目を持つLDL受容体が減っていたり機能不全に陥ることで、



一般人と同じように食べていても血中にコレステロールが滞留してしまうということだ。



言ってしまえば1型糖尿病と似ている。




ちなみに、この家族性高コレステロール血症の一番怖いところは、所謂遺伝病として名高い血友病筋ジストロフィーと違い、優性遺伝であるという点だ。



高校生物でやっただろう?


遺伝子の片方をA またはa
もう片方をA'またはa'

とすると(小文字が劣性遺伝子)



劣性遺伝、すなわちホモ型の遺伝をするには

AA' Aa' aA' aa'



の4つの組み合わせのうち、


aa'


しか発症しない。
父親がAA
母親がAa
で、母親が原因遺伝子を持っていたとしても、


子供は必ずAAかAaとなり、発症しないのだ。



もし発症したら浮気の可能性が。



だが、ヘテロ型(優性遺伝)は
上で言う Aa


でも発症してしまうのだ。



人間の常染色体は22対あるから、

ここでの4倍の差が最終的にどれくらいの確率差になるのか分かるだろう。



家族性高コレステロール血症は、認知されてはいないが、そこらへんの人でさえ普通に罹患している可能性が高いのだ。



そしてこの家族性は、一般的な高コレステロール血症の治療が著効しないことが多い。



新発売の


エボロクマブ

アリロクマブ



は、PCSK9を阻害する抗体医薬だ。

このPCSK9は、LDL受容体を分解する酵素であり、


これを阻害することでLDL受容体の減少を抑えることが期待される。



使い方としては、皮下注射で、

2週間または4週間に1回投与。


スタチン無効の患者に適応し、スタチンと併用して投与を行う。




102回国家試験ではまだ出ないと思うが、103回ではアツいかもしれないな。




ちなみに関係ないが、俺は高脂血症だ。
当たり前だよな、太ってるんだから。

ただ、ランニングをやっているから、いわゆる内臓脂肪は少ないんだ。溜まりに溜まった皮下脂肪…トリグリセリドの値が200!



知っているか?内臓脂肪と皮下脂肪の違い。



お腹回りやふとももにつき、見た目がぶよぶよとしているので女性は特に嫌う皮下脂肪。


しかし、なかなか落ちない…。



それはそうだ、皮下脂肪とは、人間にとって最後に利用する貯蔵庫のようなものだからだ



ちょっとやそっと運動したくらいでは貯蔵庫は減らない。


貯蔵庫から切り出す必要があるくらいまで運動を長い期間続ける必要があるんだなー。



とはいえ、この皮下脂肪は健康的にはさほど問題ない。


むしろデメリットばかりではなくメリットもあると言われているくらいだ。


まあ、付きすぎもどうかと思うが




内臓脂肪は、冷蔵庫ってところだ。


血中の糖質が少なくなった時などにも、よく使われる。


ただし、冷蔵庫は生活の糧。



冷蔵庫にむやみやたらにぎゅうぎゅうと色々買えば…



奥にあるものが堆積して腐る。(冷蔵庫あるあるー)


全体を冷やす機能が落ちる(脂肪としての機能が悪化)



最終的には、冷蔵庫のドアがしまらなくなり、圧迫する(臓器不全)



まさにデメリットの宝庫だ



見た目的には、これは臓器の回りにつくので、外からは分からない



世間で言われる、やせ形肥満



とは、この内臓脂肪のことを言っているのだ



一般的な力士は過体重ではあるが、


よく稽古をして運動をしているので、


内臓脂肪は少ないと言うか、正常値の方が多いみたいだ。



内臓脂肪は健康に影響を与えるが、消費しやすいし、運動ですぐ落ちる。



無理なダイエットで内臓脂肪をためこんだみなさん…



たまには冷蔵庫、大掃除したほうがいいかもしれませんぜ。

【薬】かかりつけ薬剤師のハードル、お薬手帳の点数要件

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201604/546386.html


今年より、かかりつけ薬剤師の調剤報酬が新たに制定された。

もっとも、勤務3年以上が最初の前提であるため、若手薬剤師にはあまり関係のない話だが。


これの説明会が施行3日前の3/29にあったものだから現場はたまらなかったようだ。


要はこれ、字面だけみれば患者に対してかかりつけ薬剤師となる一人の薬剤師を指名して管理してもらうことで、よりいっそう服薬管理のバージョンを上げる
また、薬剤師にも一人一人のハードルを設け、より患者のために研鑽する薬剤師を優遇しようという


建前だけ見れば画期的な施策だと思っていた。




が、その説明会でハードルの高さが露呈する。
算定条件として、


地域の行政機関や医療関係団体等が主催する住民への説明会、相談会、研修会等への参加や講演等の実績に加え、学校薬剤師として委嘱を受け、実際に児童・生徒に対する医薬品の適正使用等の講演等の業務を行っている場合が該当する




要は学校薬剤師などの活動を通して(学校薬剤師であることは必須ではない)、講演や活動などにより地域に参画していること


が必要なのである。
すなわち、薬局の中のみで患者のために様々な努力をしていても、他に時間を割いてこれらの活動をしていなければ算定の対象とはならないのだな。


今後まだ算定用件については変わっていくだろうが、、
薬剤師の負担のみが増えて現実は何も変わらない、ということだけは避けて欲しいもんかね。


あと、お薬手帳


前年度までは持っていくと余計にお金を取られるという算定。
そのおかげでアホなクソアフィに煽動されたサイバーコンドリア共の風評被害がまー酷いこと

一部マスコミは、持っていくと金が取られるから持っていくな!


的なことを仰っていたが


それで重複投与で重症患者が出ても


彼らは何の責任も取らないんだよな。



医療機関は重い責任を背負わなければならないが。


んで、今年からは持っていかない方が



点数が増えることになった



要は薬剤師の薬剤管理に協力してくれる患者を優遇するよってことなんだよな



個人的に



お薬手帳



まあ、若者ならいらないかもだが



眼科に内科に整形外科に循環器内科…


みたいに多科受診するようになると



必須に近いことになりそう。



一番気を付けたいのはやっぱ


循環器内科
糖尿外来


相互作用が致命的になりやすいものな。



あとは整形外科と皮膚科



整形外科では大抵の患者に鎮痛薬が出されるけど
多科受診で重複しやすいんだよな



皮膚科は主に抗菌薬において
CYP阻害薬の影響が出やすい…



お薬手帳はなまじその辺の薬歴なんかよりも簡潔に纏まってるから すげー役に立つと思う。