ごちゃまぜ浮浪録

新人を脱しつつある肥満薬剤師が薬学部生向けに日頃のあれこれを偉そうに語るブログ

【国家試験】【法規】麻薬取扱者免許の更新期間が変更に

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201603/546271.html



2016年4月より、麻薬取扱者免許の更新期間が2年から最長3年へと変更になった。


いままでの薬剤師国家試験でも頻出傾向だった、免許の期間の問題。


特に2年と3年がごっちゃになることが多いが…(今度まとめるか。)


これが102回からは最長3年に変更される見込みなので、来年受験生は注意されたし。


多分青本なんかの、既に102回の分は買ってる、買う予定の学生は多いと思うが


反映されてるかどうか分からんのでその点注意した方が良いのかもしれない



101回がそうだったが、法規は比較的勉強時間の割に点数が安定する科目だ。


青本をちょっと数周するだけで細かい数値と例外以外はできるようになると思う。



文字がずらーっと並んでいるさまを見て、法規が嫌い!という友人をたくさん見てきたが…


これほどまでに


計算もいらない

暗記事項は少ない

読むだけでいい 

科目は他にないぞ。

薬理と並んで速効性のある科目だ


今の春休みのうちに やっておくのもいいかもしれない



ただし、上記のように結構簡単に法規関連は変わる上に、時事的な問題も出題されやすいので


知識を更新する必要がある。特に再生医療・倫理・脳死・移植 

この辺はかなりホットなので

ニュースに注目しておきたいところ。



前も言ったように日経メディカルを1日1回目を通しておくだけで全然違うので



はやくブックマークしておくように。



一応国試に関連する記事はここで取り扱うつもりだが、

1日に2つ以上は書けないからなー。



それからもうひとつ


http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201603/546242.html



ロキソニンの添付文書が改訂され、重大副作用に腸閉塞が追加された。



まぁ、NSAIDSは消化管粘膜を抑制するので、腸粘膜潰瘍→二次的に狭窄、閉塞


ってのは考えられないことではない。



ただ、ロキソプロフェンがプロドラッグであり、いままでのNSAIDSの通例だった副作用潰瘍が抑えめに表現されてたのが復活しただけだと思う。


が、一般の人には


ロキソニンは便利な鎮痛薬


としかされていないようだったので


今回の記事がまとめアフィブログに掲載されて反響を呼んだようだ。


個人的には、別に副作用が追加されてようが



エビデンスの蓄積した薬であることには変わり無いのだし


普通に使う分には関係ねえと思うけどな



せいぜい、腸閉塞の既往がある患者に長期連用は慎重にすべきかな、ってくらいで



ただこういうのに過敏に反応する方々


所謂サイバーコンドリアという、ネットの加工され主観が紐つけされた情報を鵜呑みにして謎の自己理論を展開する人


ディオバン事件の時にもいたが



ロキソニンってもうつこたらあかんようになったんやろ!腸閉塞になるっていう!
私使ってるからはやく別のやつに変えて!


っていう人



絶対居そう。



不安になる気持ちは分からんでもないけどな。




ちなみに


腸閉塞になったことがある俺。。



昔からIBS過敏性腸症候群)だった俺は、アステラスが治験の段階からラモセトロンを常用していた。


大学に入ってからは生活が安定し、ストレスが軽減して飲むことは少なくなっていたが



ちょっとした下痢で飲んでいたんだな


そしたらその翌翌日の夜


だんだんと痛みが強くなり、トイレに5時間こもってもなにもでない


普段から良く食うので排便は1日2回以上あるのが常だったんだが、3日間なにも出ず。


4日目にはついに腹部膨満と凄まじい吐き気と収まらない腹痛を訴えて


学校に行った後受診。


まさかの腸閉塞だった。


俺の場合は器質的なものだったので、手術はなく 下剤投与とその後の投薬で治癒。



勝手に薬を飲むとこうなるという典型を身をもって味わった。


ラモセトロンは5HT3ブロッカー。

過敏性腸症候群が主な適応。

国試でも出やすい。
男性は1回5mg
女性は1回2.5mg

1日1回朝食後。

【薬】取り違えの話

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201603/546245.html



薬の取り違え。



それは調剤において最も多いミス…



特に教科書的に例として上がるのは



アマリール

アルマール


だろうな。



俺が間違えた記憶があるのは



今回の記事



ノルバスク



ノルバテックス



片方はよくあるca拮抗薬



片方は乳癌治療薬である



正直ここまで似てると


間違えた!


ってよりもまず


同機序じゃないの?


って思うかもしれない



実際知らない奴がこれをぱっと見ると間違うリスクは高そうだ



製薬企業が共同で声明を出したみたいだけど



これ正直どっちかが名称変更する必要性あるんじゃねーかなーと


大体二文字ならともかく頭三文字一緒でなんで承認通ったんだろうな



現場の事も少しは考えてくれないのだろうか



悪性腫瘍薬とかミスったら割とアウトな側面あるんだし、頭文字に特殊文字入れても良いんじゃないか


C-ノルバテックスとか


C-イリノテカンとか



※cancerのC



商品名でもこれだけど



成分名でも受験生を悩ませるものは多い



俺が特に困ったのが


ミトドリンとリトドリン


ブロモクリプチンとクロルプロマジン


ソマトレリンとソマトスタチン



その他多数…


これらの何が問題かって、名前似てる癖に作用が相反的で問題としては引っ掛けやすいことだ


上二つは確か101回でも出ていたはず




人間はミスするものだから


最初からミスしにくいように設計してくれないとな…


もっとも、現場的に防ぐためには


普段高血圧の患者と分かっていたら


ノルバテックス


がおかしいと気づけるはず


初診でも


今日はどうされましたか



血圧が高いって言われてねえ…



と言う患者にノルバテックスが出ていたら



擬義照会の網にひっかけることができる



右から左に処方箋を受け流す~♪



なんてことをやっていなければ



少なくともこの記事の対処はできると思う…。







どうでもいいが


引越の準備と掃除に追われていた



7年間住んだ家



そりゃもうところどころ汚い



国家試験の勉強してる時は掃除なんてしてる暇無かったから


この部屋足の踏み場がねぇなあとか思ってたけど



7.5畳ってめっちゃ広い。

第101回国家試験の話@大学内

よう。



風邪でダウンしてしまった、俺だ。




ここ数日、今まで行きたかった所を旅行していた。


半分くらいは飲み食い だったが…




学内の送別会でちらほらと国試について散見されたので書いていこうと思う。



ちなみにうちの大学は私薬としては中堅。
偏差値も50台そこそこといったところだ

入試が7年前だから
今はどうか分からんが

そしてうちの研究室は学内では中の下だろうか。

そんなのが15-6人くらいいるうちの研究室


うち3人は卒業留年


ということらしかった。
正直、多いなと思う


学年が210人程度


卒業留年生は学年で30人ほど出すらしいから


受験率は85%ってところだ




で、その13人のうち
自己採点で厳しそうなのが2人、ボーダー上らしい

270以上は4人居た


概算すると

270- 4人
250- 2人
225- 3人
215- 2人

  • 214 2人

卒留 3人


研究室の素の合格率が72%
学内は76-7%ってとこか?


前回の記事で簡単だったとは言ったが


思いの外うちの大学は苦戦する奴が多かったのかもしれない。


卒業留年を例年より増やしたと言われる101回



人によっちゃ卒業さえできれば受かってたのに!



という人も居るだろう



しかし個人的にはこれでよかったのだと思う



無理に卒業者を増やして



この問題でさらに合格率を落とすとなると



今後が大変だからな。



正直俺は留年もしてるし



大して頭は宜しくない



というか、勉強は好きなのだが



嫌いな科目と好きな科目の熱の入り用が極端すぎるのだ


そんなわけで多少の勉強はやりつつも

常に学内の順位は平均前後


模試は60-80位/210 をうろうろしていた



卒業試験も60%しか取れず追試




卒業試験と追試のための勉強は、1日に青本1/2から1/3程度


こんなんでも余裕で卒業できたし、国試も突破できた



正直上から目線で言わせてもらえば



落ちるやつの勉強ってどの程度やっているのか


分からない。



勉強時間が足りていないのか



やっているけど質が悪いのか



そもそも勉強って何のためにやるのかを考えると


国試のための勉強って要は国試で点数を取るのが目的なわけで


しかもマーク式


であるなら、脳に解くための判断材料となる内容を刻み付けていく、そして試験の時にアウトプットする


これが大事なんだよな



人間の記憶は
海馬に形成されていくが

その大本は電気信号 ニューロン刺激

そこに仕舞われてさえいれば問題を解くことができる


いかに海馬に刺激を与えるか


これが大事


理解するとか
深いところまで説明できるとか


そんなスキルはいらない

講師 教授になるなら必要だが



俺は青本を何周もやる

目で見て 頭の中にある程度のストーリーを思い浮かべながら

ノートに書き写すのは時間の無駄だからやめた

章を読み終わったら必ず章末問題まで解く


そして、同じことの繰り返しにはなるが

この作業を何周もやる


繰り返し電気刺激を受けた海馬は


大事な記憶を長期記憶としてしまっていくようになる


いくら深い理解が得られても


1か月後 問題を解くときにフリーズするようなら


それは海馬が特に大事な記憶ではないと



短期記憶に収納して


やがて他の記憶が仕舞われるときに捨ててしまうからだ



だから、予備校の講義 教授の講義も



これに照らし合わせれば コスパが悪い



自分がまったく分からない部分があるなら


聴けば良い


ただ、一度理解してはいるが問題を解くときに忘れている


こういう知識は 自分で勉強すれば良い



恐らく今回勉強熱心ながら点数が足りなかった奴の中にもいるんじゃないか



講義を熱心に聴いて、終わったら学内で復習


家に帰ったらあとは寝る



いいか、はっきり言うぞ




講義は勉強のうちには入らない


自分で脳みそに刻み付けること


これをやれば誰でも受かる


101回に落ちて102回を予備校通いで狙う奴



予備校に通うのは自由だが




合格を決めるのは予備校じゃなくて自分だぞ




あと、現役生が学内の試験で単位を取るのとはまた別問題



卒業だけはできるように単位は取れよ






勉強時間についてだが

6年の8月までは、試験前の勉強を除いて特に復習とかはしていなかった
暇な時間に過去問を4年分解いていたが

9月から11月までも大体同じ
過去問は解いたら復習するーー。

11月から12月 青本を1日200Pくらい
模試を受けたら復習する

1月 青本を1日1/2冊ペース

2月 青本を1日1冊ペース
直前の1週間で模試の解答復習をもう一度
予備校のラストプリント(山掛けプリント)だけはよく当たるから必ずもらっておこう


上記の内容は
送別会で色々話したが国試で270点以上取れた奴はみんなやっていた


やれば受かる



102回生、頑張れ

【薬】腎機能を考える1

やぁ。


国家試験が終わって毎日昼前に起きているぜ。



睡眠時間は大事だぞー。




ところで


俺が薬学において興味のある分野



腎不全

糖尿病

高脂血症



この三つが特に好きで


学士論文もこのタイトルに沿った研究をした


糖尿病高脂血症生活習慣病


腎不全は今日本人に急速に増え続けている疾患だ


知っているか?


腎不全には


急性と慢性がある


急性腎不全は劇症を伴うが
予後は良い


慢性腎不全はなってしまったら最後

基本的には進行を遅らせる

ことしかできない


慢性腎不全 通称CKD


原因の1位は 糖尿病なんだぜ。


2位は腎硬化症(高血圧が原因と言われる)

3位は糸球体腎炎



ではここで問題です


糖尿病性腎症で


透析導入になった患者の


5年生存率って何%か




ちなみに初期の肝臓がん、膵臓がん、小細胞肺がん が50%前後

全症例で見ると胃などの消化器がんは70%くらい
乳がんは90%ある。




1.50%
2.70%
3.80%
4.90%
5.97%








正解は


1.50%


正確には55%


もっと言うと、大体平均余命 5~10年




もちろん、長期糖尿病からの進行慢性腎不全になるまでに20年くらいかかるため、必然的に患者は高齢化するのだが。


それを加味しても、実は案外知られていない、怖い病気だと思う



世間のイメージでは


透析?確かに面倒そうだけど、腎臓なんて私こわれてないしw

がんは怖いよねー、なりたくないけど糖尿病とか尿が甘くなるだけでしょw 炭水化物の取りすぎww


というのをよく見る



先日の記事でも言ったが


糖尿病の患者の半数は 3年以内に治療を放棄する


知らない間に進行し


まずは末梢がしびれるようになってくる


そして網膜が犯され 視野が狭窄するようになってはじめて、受診するらしい。


とある症例。Mさん

見かけはむしろやせ形の患者だ。
付き添いで来ていた姉は、明らかに糖尿病 というような体型だったが…(姉妹揃って糖尿病治療を受けに来ていた)

Mさんは10年前に糖尿病の初診を受けた


が、途中で治療を辞めてしまい


網膜症が進行しほとんど視力が無くなってしまった頃にあわてて駆け込んだとのこと


データを見せてもらったが目が飛び出た


HBS(空腹時血糖)が400over
Hba1cが12%以上

そして、クレアチニンが3以上
タンパク尿が陽性(++++)

式で計算した彼女のeGFRは

20台


放置していた間高血糖が続き


途中で発症した腎不全が進行してしまっていたのだろう


彼女は2週間の入院で
インスリンが導入されることとなった


あと1年来るのが遅かったら

透析の話が出ていたのかもしれない



いわゆる、eGFRの透析導入の基準は15以下


ただし、簡単に透析に入るわけではなく
医師によってはぎりぎりまで我慢して
10-12 くらいを割り込むまでは投薬で行く先生もいる ようだ


腎不全は大変だ


大量の薬を飲まなければいけない


合併症のケアをしなければいけない


節制を心がけないといけない


透析になったら 週に15時間ベッド上だ


これを3KB(3いけない+ベッド)と呼んでいる



そして

薬剤師はもっとも腎機能を注視しなければいけない


腎機能は禁忌・減薬の対象となる上に
半年単位で急に変化することもある


1年前Do所方で使っていたARB

気付いたら過量だった


なんてことにならないようにしなければいけない



しかし、薬局薬剤師は通院患者のeGFRをそう簡単に見ることはできない


今後病院との連携で電子カルテを用いた共有ができるようになるかもしれないが



知らないから照会もしませんでした


では済まされない



俺の祖母は透析2年目だが



通っている薬局でそんなことされてたら



ハーレーで飛び込むレベルだぜ






ハーレー持ってないけど。



ともあれ


国家試験に腎機能は頻出



今後もぼちぼち


このタイトルで書いていこうと思う

【薬】第101回薬剤師国家試験は簡単だった ようだ

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201603/546077.html



いやまぁ、そんなことは数字を見れば分かる。



しかし、簡単だった



とは言葉を紐解いてみると



問題が不適切に簡単だった



のか、



点数が取りやすい問題が従来より多かっただけ



なのか、



それは平均点という点数からだけでは分からない。




俺は今回の試験…


確かに、解きやすくはあった。


リード文が丁寧で、


問題に対してどうアクセスすれば良いのかが分かりやすい。


必要な知識を持って問題を考えれば、


もっとも適切な選択肢を選びに行くことはそう難しくはなかった。


ただノータイムで問題文を見てすぐに答えが分かる…



所謂過去問演習型の98回以前とは、



問題様式は異なっている


と思った。



まあ、法規は正直、禁忌肢ばりの選択肢が多すぎて、ヒューマニズム的に考えれば消去法で解けてしまう過去型の問題が多数だったので


法規だけは平均点がおかしなことになっているが…


理論の平均点9.1点/10 っておかしいだろ()



必須は新傾向の問題が少なかったが、本来の必須の意味合いを考えたらあれくらいの難易度で良いと思う。
あれくらいの問題がずっと作れるなら、必須5割の足切りは残っても良かったんじゃないか?



ってことで、俺の総論としては



理論実践法規が問題として不適切に簡単だった


以外は、
概ね良問が揃っており、知識と考えを問われる今後の未来型薬剤師国家試験としてはワルくない試験だった




実際、理論は法規以外は平均5-6割台だし。



じゃあ、102回以降どうやって難化させるのか。



必須の新傾向問題は増やせば難しくはなるが、

必須であまり図抜けた新傾向問題を出すと
100回のようなことになるし


理論は今年も十分歯応えのある問題が揃っていたから


難しくするなら実践 実務



まぁ、俺はそれでも解きながらずーっと考えてたが…


正直、理論より実践のが難しい…
と思って解いていた


蓋を開けてみれば


実践だけで121点


俺は元々実務が得意だから(禁忌肢が多くて問題のコツを掴めば消去法で解ける)というのもあるんだろうが…





問題のコツ。

昔からQMAやクイズ同好会をかじっていた

のもあって、正誤問題のトーンというものがある



読み上げ文では、否定系の文章となる場合はイントネーションが通常より前に来なくてはいけない。などのテクニックだ。

国家試験は読み上げられないが、文章独特の癖
というものがある。

特に医療分野 法律分野においては
100%の答えが求められることがある故、
あいまいな文章


それだけで正誤が分かることもある。



これは、俺が無意識的に問題を解くときに選択肢を消去している手法なので、参考にするかどうかは自由だが、


文章中に「言い切り文」がある

必ず~である
する必要はない
~だけである


× になる可能性が高い。

(~を考慮する必要がある は○の率が高い)

ただし、元々の知識として必ずそうなるものもある
ことは覚えておく必要がある。
特に物理化学生物衛生領域では、必要十分条件の問題が数多いので、問題文を見て総合的に判断すること。


一例。
【物理】分離係数が1より小さくなることはない。
→○ 
2つのピークが完全に一致しているとき
分離度は0
分離係数は1になる

【化学】接頭語にL-が付いた化合物の旋光性は常に左旋性である。
→×

【生物】DNAの検出を行う際、臭化エチジウムでの染色は必須である。
→×

【衛生】国勢調査は、日本に住む全ての人が回答しなければならない。
→○ 国民の義務。外国人も含む

【薬理】沈降炭酸カルシウム錠は、必ず食直後に噛み砕いて服用する。
→○ (類題…沈降炭酸カルシウム錠は、飲み忘れを防ぐため、食前30分前に飲んでおいても良い→×)

【治療】ネフローゼでは、必ず浮腫が出現する。
→×

【治療】ネフローゼでは、必ずタンパク尿が出現する。
→○(確定診断の条件)

【薬剤】みかけのかさ密度と真のかさ密度では、必ずみかけのかさ密度の方が小さくなる。
→○

【法規】18歳以上であることだけを確認すれば、毒物を販売しても良い。
→×

【法規】ジアセチルモルヒネは何人たりとも施用することができない。
→○(ヘロインの特別規定)


【実務】いつも来る同じ患者の処方せんであれば、名前を確認する必要はない。
→×



文章中にあいまいな文章がある、


~となることがある。
~を示すことがある。



ほとんど○。


法規問題以外は実験的に得られる結果が多く、実際問題そうならないとは言い切れないため。
こっちは分かりやすいよな。




こういうのは解き慣れていくに従って、だんだん分かるようになっていくが、新6年は、今のうちから過去問を解いておくとこんなテクも身に付いて良いぞ。
過去問は何度解いても損にはならない



あと、個人的に問題の正答率を上げるコツ。


例えば理論50問 115分の問題があるとする

1問辺り2分半 与えられている


これを俺は1分ちょっとで区切る


1分考えて分からない問題

1分考えて計算式がうまくいかない計算問題


とりあえず3にマークでもしといて、飛ばす


で、最初の1周を60-70分くらいで終わらせる。

終わったら、まずは正答数の確認

1つか 2つか

誤っているか 正しいものか


これ、模試で何回かやらかしたが、正答数で間違えるの、ばかばかしいからな。


そして、飛ばした問題に戻る

ただ、それでもさらに5分考えて分からなかったら

諦めろ。


難しい問題も

簡単な問題も


同じ1点だし

ましてや、傾斜配点のつく102回以降


簡単な問題を確実に得点する方が得だろ。


2周目を解くこと


これ、個人的に点数を1割アップさせる秘訣。


1周を解いて、問題に必要な引き出しを完全に開けた状態で同じ問題を見ると

問題の解釈

必要な知識


異なって見えることが多い。


俺は本試で、各時間、10問以上は毎回マークを書き直した。全体で60問くらいだ


自己採点だと、その10問中書き直しても書き直さなくても間違っているのが3問
書き直した結果正解したのが5問
書き直して間違ったのが1-2問


という感じだった


時間に切迫されず、冷静に問題を見られる2週目


模試の間にこのテクを試してみてほしい


解けない問題より


解ける問題に時間を掛けること



大事だぞ

【薬】ラセミスイッチのお話

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/yamamoto/201511/544625.html



薬理化学的に、最近ホットなのがラセミ分離についてではなかろうか。



国家試験の化学では、メソ体、ラセミ体、ジアステレオマー、エナンチオマーといった基礎的な異性体種類にさらに、ハワース式変換、RS命名、DL表記、アキシャル、エカトリアルと組み合わされて出題される。


この辺は、分かりさえすればなんともないのだけれど、
分かっていなければ、全く解けない、化学苦手マンの頭を悩ませるものだ。何せ、丸暗記では対応できないからなw

後日記事のネタが無くなったときに、この辺の見分け方の記事でも書こうと思う。
いやほんと、6年になるまでRSの見分け方がわからなかったとか、口が裂けても言えない。



そのホットなラセミスイッチについてだが、
101回薬剤師国家試験の理論化学で出題されていた。(細かい問題番号は忘れたw)


出題されたのはレボセチリジン。
H1ブロッカーであるセチリジン(ラセミ体)をR体にしたもので、作用の増強が主な目的となっている。


薬物のなかにはラセミ体として製造されるものが多いが、R体とS体で生体内薬理作用に違いがある ことが多い。(物理的性状はあまり変わらない)



セチリジンの他には、
オメプラゾール(PPI
主作用 胃酸分泌の抑制
問題点 CYP2C19の阻害による他薬の動態に影響

→エソ(S)メプラゾール
CYP2C19への影響を軽減させている(無くなるわけではない)

故に、クロピドグレル なんかの薬剤を使うときに
PPIを使わなければならないときは
エソメプラゾールの方が適している
ということになるのかね。


あとは、割と新しい
エスゾピクロン(ルネスタ

苦い睡眠薬でおなじみ、ゾピクロン(アモバン)のS体だ。


薬は苦いものもある。ただそれは、薬を飲むときに苦味成分が舌に触れてしまうからほんの一瞬、そう感じるだけなのだ。

しかしこのゾピクロン、俺もお世話になっていたが、飲んだ後、唾液循環する。


正確に言うと、吸収され門脈から肝臓に行って代謝を受け血中を巡る際に、唾液腺からも分泌される。

これが厄介なもんで、分泌される間は舌から出続けるわけだから、もう苦い。


特に睡眠薬なんて、寝る前に飲んで気付けば朝


なのだから、起き抜けのにがーい感覚は、もう最悪である。

歯磨き
うがい


軽減はされるが、それでも残る。




この苦味を改善したのがルネスタ

完全に出ない


というわけではないのだが、


これからゾピクロン錠のシェアが取って変わられる

かもしれない。


ただ、ゾピクロンとエスゾピクロン。

苦味が変わるだけではないんだよな。


ベンゾジアゼピン系、非BZD系薬について話を膨らませると

俺たちはω1 ω2 と受容体のサブタイプを分けて教えられた(ω1は鎮静、傾眠。ω2は筋弛緩作用である。特にゾルピデムなんかは、ω1選択性で筋弛緩が少ない)

が、今のBZDは
α1
α2 3 5

で分類されるらしい
α1がω1
それ以外がω2とされてきたものなので
以前の知識でもそう問題はなさそうだが


ゾルピデムはα1に選択的であり、
傾眠、鎮静作用が強い。
その代わり、前向性健忘や依存といった副作用は大きい。
一方で、筋弛緩作用がほとんどなく、

ベンゾジアゼピン系薬で問題となる筋弛緩作用はあまり認められない。
この作用があって、高齢者には一般にベンゾジアゼピン系よりも非ベンゾジアゼピン系薬の方が用いられるようである。

ゾピクロンは、ゾルピデムと似ていてα1作用の方が従来のω2作用よりも強めである。


エスゾピクロンは、ゾルピデムとは真逆となり、
ω2作用の方が強い。

つまり、健忘や依存は起こさないが、筋弛緩作用が認められる、従来のベンゾジアゼピン系と似かよった副作用を示す。


また、不眠症とうつ にはかなり患者相関が見られ、実際に俺の周りのうつっぽい人間(twitterのフォロワーだが)は、大抵抗うつ薬に、睡眠薬を併用している。

多くはエチゾラムデパス)のようである。


エスゾピクロンは、α3作用が強いため、抗うつ効果にもエビデンスを示しているようだ。

単なるスイッチ体とはいえ、
使われるパターンが全然違う

というわけだな。



どうでもいいが、カオスな病院実習に放り込まれた俺は、一時期心身症を発症していたのもあり、向精神薬にお世話になっていた時もあった。

それはもう、色々ためしたもんである。

ハルシオンマイスリーデパスアモバン、ロゼレム、ブロチゾラム


ロゼレム(ラメルテオン)は、メラトニンアゴニストということで、国家試験でも最近よく出ているな。
スボレキサント(オレキシン受容体アンタゴニスト)も予備校の模試では多かった。


試した結果だが、超短時間型は若年性には効果が薄い。俺が過体重なせいもあると思うが

ハルシオンは結局 0.375mg でも一度も眠れなかった。

マイスリーはよく効いたな。その代わり、こいつらの半減期は短いので、朝5時とかに目が覚めて大変だった…

デパス は最初のうちは良いのだが、耐性を作るので連用すると用量を増やさねばならなくなってくる…

ロゼレムは、メラトニンに作用するからか、
眠らせる
というよりは正常な睡眠サイクルを作る
方向性らしい。
普段からそこまで睡眠サイクルが乱れていない俺は可もなく不可もなく
という感じだった。

一方、同人誌を作っていてしょっちゅう徹夜をしている友人

は、とんでもなく眠りこけたようだ。
昼に飲んだら深夜まで寝てたとか。
まぁ、メラトニンの量を見かけ上増やす…
夜になってもメラトニンは増えたままなのだから
昼に飲む薬ではねーよなー。


アモバンは、効果そのものはマイスリー以上ブロチゾラム以下って感じだ。
よく眠れるし、6時くらいに起きられる


が……苦い。
QOLは最悪だ。

ブロチゾラム
超短時間型でなく、短時間型だ。

臨床での支持率はあまり高くないようだが、睡眠時間を確保したい

という人には抜群なんじゃないだろうか。

ためしに、昨日残っていたのを飲んだのだが、0時半に就寝 起きたのは8時だった。
おおよそ7時間、きっちり寝られるので、個人的には頼りたい存在ではある。

ただ、持ち越し効果がそこそこあるので、高齢者向けではやはりないかもしれないな。



とまぁ、ラセミスイッチの話をしていたら睡眠薬の話になっていた…

【薬】併用注意とは

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/yamamoto/201602/545900.html


国家試験の実務には、併用禁忌、併用注意を答えさせる問題がよく出る。


特に、薬理や病態領域と絡めて出されることが多く、その難易度もさまざまだ。


101回では、記憶している限り相互作用の問題は、
問246
レボドパと脳内で拮抗する
スルピリド(D2遮断)

問268
チザニジンに影響
→タバコ(CYP1A2誘導)

問272
ニフェジピンの作用増強
→グレープフルーツジュース(3A4阻害)

問274-275
ジゴキシン血中濃度が中毒域に
(併用薬:リシノプリルと、選択肢の薬物)
クラリスロマイシン(P糖タンパク阻害→ジゴキシンの排泄低下)
クラリスロマイシンが3A4阻害→リシノプリルの代謝抑制→低K→ジゴキシンの作用増強(?)

問206
セフジニル
→鉄剤とキレート



今年は割とオーソドックスだったが、予備校のヤマには、
クロピドグレルの代謝活性化に必要な2C19がオメプラゾールによって阻害され、作用が減弱する

はよく出ていた。



実務の青本は、リストに乗っていて薄文字の場所が多い。
だから、必須は取れるが実践の点数が伸びないという人が多いのは、こういうところなのだと思う。


俺は、昔から本を読むのが好きだったから、実務の青本はよく隅々まで読んでいた。
特に、相互作用、用法用量、副作用…

調剤薬局の薬剤師になるなら第一の主戦場。
ぜひ、目を通して欲しいところだな。

実務は85点ある。
合格の近道とも言えるのかもしれないな。



で、最初の記事で言ったように、日経メディカルについてだ。
薬剤師のコンテンツも多数あるから、その中で特に国家試験に関係するだろうものを紹介していこうと思う。


心配性が検索してくるのか、初日の昼に上げた記事が数時間で3桁突破していたからな。
一人でも役に経ってくれると嬉しいぜ。



今回は、クロピドグレルとレパグリニドの相互作用だ。
クロピドグレルといえば、まず出てきてほしいセンテンツとしては、

血小板のADP受容体P2Y12を【不可逆的に】阻害する。
活性は主に代謝物が担い、2C19で代謝活性化を受ける。
ローディングドーズとして、初回は300mg
維持用量は75mgを基本とする。
ただし、4日前から投与されている場合は、ローディングドーズを必要としない。
アスピリンとの合剤はローディングドーズには使用されない。
手術前14日前に休薬する。

ちなみに、坑凝血薬休薬の覚え方は

三日で城ができたぞ!\ワーワー/
3日…ワーファリン(3-5日)、シロスタゾール

明日、7日に見にいこーや!
7日…アスピリン(7-10日)

黒い闇に包まれた2週間
14日…チクロピジン、クロピドグレル


ここに乗っていないのは、3日未満だ。



で、本題に戻るが、レパグリニドを併用すると
CYP2C"8" が抑制され、
AUCが増加するので併用注意とのことだ。

これ、併用注意と併用禁忌…


いつも思っていたんだが、塩梅が難しいよな。


併用禁忌はまぁ、使用すると保険が降りない、基本的には返戻の対象になるから、多くの薬剤師は必ず疑義照会しなくてはならない。

ただ、併用注意は、世の中にはたくさんある。

シクロスポリンとイトラコナゾールは併用禁忌なのだが、タクロリムスとイトラコナゾールは併用注意だったりするからだ。

この辺、作用増強にカンしてはAUCが常用量の何倍まで立ち上がるか、が決め手らしい。

特に、発売されている最小単位が小さいと、
計算の際分母分子の分子が小さくなる分、今回の併用は注意止まりだったようだが、

レパグリニドとクロピドグレルはよくよく読んでみると、かなり禁忌寄りの注意


になるようだ。


個人的に思うのは、


妊婦へのリスクってのは


ABCDXでリスト化されているエビデンスがある。

薬局でもおそらく、1冊はそんな資料を置いていて、患者に出せるかどうかを検討するだろう。


だったら、相互作用も禁忌と注意って紛らわしいのをやめて、

禁忌(クラスⅠ)

注意(クラスⅡ~Ⅳ)

って分ければ良いのにな。


俺は見たことがないだけで、明文化されている3次資料があるのかもしれないが。


実際、

レパグリニド


クロピドグレル


なんて、オーバードーズが患者のQOLどうこうどころでは済まない薬物じゃないか。


これが鎮痛剤とか、

坑コリン薬とかだったら、


患者にもよるが副作用の程度は予想できる。


でも、糖尿病治療薬

心不全治療薬(ジゴキシン


みたいなハイリスク薬


での併用注意は、力を入れて処方監査しなければならないな。

特に、慢性疾患は、同じ薬を何年も、飲み続けなくてはならない。

初回診断のDo処方がもし、併用注意だったら…


考えることは多いぜ。
この辺、実習でも何度もやったけど、
医師の中でも年配の方は、薬力学的相互作用を気にしない人も多いんだとか。

そんな処方でも、疑義照会してOKが出たら、薬剤師は出すしかないものな。

医師とのコミュニケーションもつくづく大事だぜ。


(と、コミュ障が宣ってみるw)