ごちゃまぜ浮浪録

新人を脱しつつある肥満薬剤師が薬学部生向けに日頃のあれこれを偉そうに語るブログ

薬剤師国家試験に合格したら

よう、俺だ




昨日はブログのアクセスがやばいことになっていた



1時間で500アクセスって



よほど暇なのか


心配性が検索してるのやら…




ところで 合格者のやつらはもう免許申請の手筈は整えただろうか



あ、落ちたやつには関係ないから見なくていいぞ



試験に受かるくらいの頭持ってれば



免許申請を忘れる



なんておばかなことはしないと思うが



免許申請に必要な書類は大学等から貰っているだろうからそれを熟読して欲しいが


一般的に必要なものは以下の通り



申請書(+収入印紙3万円、合格通知書の番号)
診断書
登記されていないことの証明書(発行に本人確認書類と300円の収入印紙
戸籍抄本または戸籍謄本

等、他は個別に条件に応じて必要書類を添付する



申請書は申請書だ。
書くだけでいいが、べらぼうに高い収入印紙が必要なので、郵便局で購入すること

なお、収入証紙ではだめだから注意すること

格通知書が来たら申請できるように すぐ揃えておこうな



診断書

これは、精神障害や薬物中毒など
相対的欠格事由に該当しないように証明するもの

難しく思えるが、この診断書を持って近くの診療所または病院に行けば良い

病院によってお金は異なるが でかいところだと1万とか取られる上に待ち時間がくそ長いから


そこらへんの診療所で良いんじゃないの




登記されていないことの証明書


これは各地法務局で取り扱っている

本人が直接赴く場合は本人の住所が確認できる書類をもっていかねばならない

運転免許証や健康保険証は引越に伴い変わっていることがあるので、

住民票の写しと合わせておけば 住所変更してなくても問題ない

ただし、これの申請は法務局の出張所や支店では取り扱っていないようなので
かならず本法務局に行くこと

福岡県なら舞鶴福岡法務局だ



面倒な場合は郵送で申請できる。

その場合は申請書類裏にある事項を読んで欲しい

郵送は東京法務局しか対応していないのでそこに送ること



戸籍謄本または戸籍抄本


これは住んでいるところではなく本籍地に申請する

まあ、国家試験の受験申請の時にもおそらく取り寄せただろうから分かっているだろう


遠方なら郵送申請もできる。



これらを揃えて、保健所に申請することで免許の申請ができる。


薬剤師名簿に登録されるまでにおよそ2ヶ月掛かるらしいので


早めに済ませておかないと、既に就職先が確定してるのならそこで遅れが出るからな~。

第101回薬剤師国家試験合格発表

合格率は76.8%。



前年度より10%以上高くなったが、




まぁこんなもんだろう。


前の記事で書いてたが、ドンピシャだったな。


新卒の合格率は86%。


卒業者を各大学絞ったらしいから


例年通りだったら73-4程度だったのだろうかね



この辺は別ブログの



真の合格率



を出しているところがあるので、そちらで見てみると分かりやすいかもしれない



ただの合格率は高いけど


卒業率50%だったら


その大学の教育力はそんなもん


ってことだもんな




ともあれ

合格した人



おめでとう



合格できなかった人は



今年1年また頑張ることだな



来年は難化するとはいえ


俺が現役6年で勉強を始めたのは10月くらいから



そこに到達するまで既卒は半年アドバンテージがあるんだから


人によっては調剤で働きながら勉強をするから全てを費やせるわけではないと思うが



有利なことには変わり無いんだから



青本の1周くらい 毎月消化していけば良いんじゃないの



現役生は特に23月に伸びると言われるが



既卒は最初の模試(9月)で185くらいが予備校生の平均らしい


これを超えられるようにまずは頑張れ




変わらずこのブログは国試的なこと
実務的なこと


書いていこうと思う



ちなみに


もうすぐ俺の誕生日



ぶっちゃけ



どうでもいい。。

【国家試験】【法規】麻薬取扱者免許の更新期間が変更に

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201603/546271.html



2016年4月より、麻薬取扱者免許の更新期間が2年から最長3年へと変更になった。


いままでの薬剤師国家試験でも頻出傾向だった、免許の期間の問題。


特に2年と3年がごっちゃになることが多いが…(今度まとめるか。)


これが102回からは最長3年に変更される見込みなので、来年受験生は注意されたし。


多分青本なんかの、既に102回の分は買ってる、買う予定の学生は多いと思うが


反映されてるかどうか分からんのでその点注意した方が良いのかもしれない



101回がそうだったが、法規は比較的勉強時間の割に点数が安定する科目だ。


青本をちょっと数周するだけで細かい数値と例外以外はできるようになると思う。



文字がずらーっと並んでいるさまを見て、法規が嫌い!という友人をたくさん見てきたが…


これほどまでに


計算もいらない

暗記事項は少ない

読むだけでいい 

科目は他にないぞ。

薬理と並んで速効性のある科目だ


今の春休みのうちに やっておくのもいいかもしれない



ただし、上記のように結構簡単に法規関連は変わる上に、時事的な問題も出題されやすいので


知識を更新する必要がある。特に再生医療・倫理・脳死・移植 

この辺はかなりホットなので

ニュースに注目しておきたいところ。



前も言ったように日経メディカルを1日1回目を通しておくだけで全然違うので



はやくブックマークしておくように。



一応国試に関連する記事はここで取り扱うつもりだが、

1日に2つ以上は書けないからなー。



それからもうひとつ


http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201603/546242.html



ロキソニンの添付文書が改訂され、重大副作用に腸閉塞が追加された。



まぁ、NSAIDSは消化管粘膜を抑制するので、腸粘膜潰瘍→二次的に狭窄、閉塞


ってのは考えられないことではない。



ただ、ロキソプロフェンがプロドラッグであり、いままでのNSAIDSの通例だった副作用潰瘍が抑えめに表現されてたのが復活しただけだと思う。


が、一般の人には


ロキソニンは便利な鎮痛薬


としかされていないようだったので


今回の記事がまとめアフィブログに掲載されて反響を呼んだようだ。


個人的には、別に副作用が追加されてようが



エビデンスの蓄積した薬であることには変わり無いのだし


普通に使う分には関係ねえと思うけどな



せいぜい、腸閉塞の既往がある患者に長期連用は慎重にすべきかな、ってくらいで



ただこういうのに過敏に反応する方々


所謂サイバーコンドリアという、ネットの加工され主観が紐つけされた情報を鵜呑みにして謎の自己理論を展開する人


ディオバン事件の時にもいたが



ロキソニンってもうつこたらあかんようになったんやろ!腸閉塞になるっていう!
私使ってるからはやく別のやつに変えて!


っていう人



絶対居そう。



不安になる気持ちは分からんでもないけどな。




ちなみに


腸閉塞になったことがある俺。。



昔からIBS過敏性腸症候群)だった俺は、アステラスが治験の段階からラモセトロンを常用していた。


大学に入ってからは生活が安定し、ストレスが軽減して飲むことは少なくなっていたが



ちょっとした下痢で飲んでいたんだな


そしたらその翌翌日の夜


だんだんと痛みが強くなり、トイレに5時間こもってもなにもでない


普段から良く食うので排便は1日2回以上あるのが常だったんだが、3日間なにも出ず。


4日目にはついに腹部膨満と凄まじい吐き気と収まらない腹痛を訴えて


学校に行った後受診。


まさかの腸閉塞だった。


俺の場合は器質的なものだったので、手術はなく 下剤投与とその後の投薬で治癒。



勝手に薬を飲むとこうなるという典型を身をもって味わった。


ラモセトロンは5HT3ブロッカー。

過敏性腸症候群が主な適応。

国試でも出やすい。
男性は1回5mg
女性は1回2.5mg

1日1回朝食後。

【薬】取り違えの話

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201603/546245.html



薬の取り違え。



それは調剤において最も多いミス…



特に教科書的に例として上がるのは



アマリール

アルマール


だろうな。



俺が間違えた記憶があるのは



今回の記事



ノルバスク



ノルバテックス



片方はよくあるca拮抗薬



片方は乳癌治療薬である



正直ここまで似てると


間違えた!


ってよりもまず


同機序じゃないの?


って思うかもしれない



実際知らない奴がこれをぱっと見ると間違うリスクは高そうだ



製薬企業が共同で声明を出したみたいだけど



これ正直どっちかが名称変更する必要性あるんじゃねーかなーと


大体二文字ならともかく頭三文字一緒でなんで承認通ったんだろうな



現場の事も少しは考えてくれないのだろうか



悪性腫瘍薬とかミスったら割とアウトな側面あるんだし、頭文字に特殊文字入れても良いんじゃないか


C-ノルバテックスとか


C-イリノテカンとか



※cancerのC



商品名でもこれだけど



成分名でも受験生を悩ませるものは多い



俺が特に困ったのが


ミトドリンとリトドリン


ブロモクリプチンとクロルプロマジン


ソマトレリンとソマトスタチン



その他多数…


これらの何が問題かって、名前似てる癖に作用が相反的で問題としては引っ掛けやすいことだ


上二つは確か101回でも出ていたはず




人間はミスするものだから


最初からミスしにくいように設計してくれないとな…


もっとも、現場的に防ぐためには


普段高血圧の患者と分かっていたら


ノルバテックス


がおかしいと気づけるはず


初診でも


今日はどうされましたか



血圧が高いって言われてねえ…



と言う患者にノルバテックスが出ていたら



擬義照会の網にひっかけることができる



右から左に処方箋を受け流す~♪



なんてことをやっていなければ



少なくともこの記事の対処はできると思う…。







どうでもいいが


引越の準備と掃除に追われていた



7年間住んだ家



そりゃもうところどころ汚い



国家試験の勉強してる時は掃除なんてしてる暇無かったから


この部屋足の踏み場がねぇなあとか思ってたけど



7.5畳ってめっちゃ広い。

第101回国家試験の話@大学内

よう。



風邪でダウンしてしまった、俺だ。




ここ数日、今まで行きたかった所を旅行していた。


半分くらいは飲み食い だったが…




学内の送別会でちらほらと国試について散見されたので書いていこうと思う。



ちなみにうちの大学は私薬としては中堅。
偏差値も50台そこそこといったところだ

入試が7年前だから
今はどうか分からんが

そしてうちの研究室は学内では中の下だろうか。

そんなのが15-6人くらいいるうちの研究室


うち3人は卒業留年


ということらしかった。
正直、多いなと思う


学年が210人程度


卒業留年生は学年で30人ほど出すらしいから


受験率は85%ってところだ




で、その13人のうち
自己採点で厳しそうなのが2人、ボーダー上らしい

270以上は4人居た


概算すると

270- 4人
250- 2人
225- 3人
215- 2人

  • 214 2人

卒留 3人


研究室の素の合格率が72%
学内は76-7%ってとこか?


前回の記事で簡単だったとは言ったが


思いの外うちの大学は苦戦する奴が多かったのかもしれない。


卒業留年を例年より増やしたと言われる101回



人によっちゃ卒業さえできれば受かってたのに!



という人も居るだろう



しかし個人的にはこれでよかったのだと思う



無理に卒業者を増やして



この問題でさらに合格率を落とすとなると



今後が大変だからな。



正直俺は留年もしてるし



大して頭は宜しくない



というか、勉強は好きなのだが



嫌いな科目と好きな科目の熱の入り用が極端すぎるのだ


そんなわけで多少の勉強はやりつつも

常に学内の順位は平均前後


模試は60-80位/210 をうろうろしていた



卒業試験も60%しか取れず追試




卒業試験と追試のための勉強は、1日に青本1/2から1/3程度


こんなんでも余裕で卒業できたし、国試も突破できた



正直上から目線で言わせてもらえば



落ちるやつの勉強ってどの程度やっているのか


分からない。



勉強時間が足りていないのか



やっているけど質が悪いのか



そもそも勉強って何のためにやるのかを考えると


国試のための勉強って要は国試で点数を取るのが目的なわけで


しかもマーク式


であるなら、脳に解くための判断材料となる内容を刻み付けていく、そして試験の時にアウトプットする


これが大事なんだよな



人間の記憶は
海馬に形成されていくが

その大本は電気信号 ニューロン刺激

そこに仕舞われてさえいれば問題を解くことができる


いかに海馬に刺激を与えるか


これが大事


理解するとか
深いところまで説明できるとか


そんなスキルはいらない

講師 教授になるなら必要だが



俺は青本を何周もやる

目で見て 頭の中にある程度のストーリーを思い浮かべながら

ノートに書き写すのは時間の無駄だからやめた

章を読み終わったら必ず章末問題まで解く


そして、同じことの繰り返しにはなるが

この作業を何周もやる


繰り返し電気刺激を受けた海馬は


大事な記憶を長期記憶としてしまっていくようになる


いくら深い理解が得られても


1か月後 問題を解くときにフリーズするようなら


それは海馬が特に大事な記憶ではないと



短期記憶に収納して


やがて他の記憶が仕舞われるときに捨ててしまうからだ



だから、予備校の講義 教授の講義も



これに照らし合わせれば コスパが悪い



自分がまったく分からない部分があるなら


聴けば良い


ただ、一度理解してはいるが問題を解くときに忘れている


こういう知識は 自分で勉強すれば良い



恐らく今回勉強熱心ながら点数が足りなかった奴の中にもいるんじゃないか



講義を熱心に聴いて、終わったら学内で復習


家に帰ったらあとは寝る



いいか、はっきり言うぞ




講義は勉強のうちには入らない


自分で脳みそに刻み付けること


これをやれば誰でも受かる


101回に落ちて102回を予備校通いで狙う奴



予備校に通うのは自由だが




合格を決めるのは予備校じゃなくて自分だぞ




あと、現役生が学内の試験で単位を取るのとはまた別問題



卒業だけはできるように単位は取れよ






勉強時間についてだが

6年の8月までは、試験前の勉強を除いて特に復習とかはしていなかった
暇な時間に過去問を4年分解いていたが

9月から11月までも大体同じ
過去問は解いたら復習するーー。

11月から12月 青本を1日200Pくらい
模試を受けたら復習する

1月 青本を1日1/2冊ペース

2月 青本を1日1冊ペース
直前の1週間で模試の解答復習をもう一度
予備校のラストプリント(山掛けプリント)だけはよく当たるから必ずもらっておこう


上記の内容は
送別会で色々話したが国試で270点以上取れた奴はみんなやっていた


やれば受かる



102回生、頑張れ

【薬】腎機能を考える1

やぁ。


国家試験が終わって毎日昼前に起きているぜ。



睡眠時間は大事だぞー。




ところで


俺が薬学において興味のある分野



腎不全

糖尿病

高脂血症



この三つが特に好きで


学士論文もこのタイトルに沿った研究をした


糖尿病高脂血症生活習慣病


腎不全は今日本人に急速に増え続けている疾患だ


知っているか?


腎不全には


急性と慢性がある


急性腎不全は劇症を伴うが
予後は良い


慢性腎不全はなってしまったら最後

基本的には進行を遅らせる

ことしかできない


慢性腎不全 通称CKD


原因の1位は 糖尿病なんだぜ。


2位は腎硬化症(高血圧が原因と言われる)

3位は糸球体腎炎



ではここで問題です


糖尿病性腎症で


透析導入になった患者の


5年生存率って何%か




ちなみに初期の肝臓がん、膵臓がん、小細胞肺がん が50%前後

全症例で見ると胃などの消化器がんは70%くらい
乳がんは90%ある。




1.50%
2.70%
3.80%
4.90%
5.97%








正解は


1.50%


正確には55%


もっと言うと、大体平均余命 5~10年




もちろん、長期糖尿病からの進行慢性腎不全になるまでに20年くらいかかるため、必然的に患者は高齢化するのだが。


それを加味しても、実は案外知られていない、怖い病気だと思う



世間のイメージでは


透析?確かに面倒そうだけど、腎臓なんて私こわれてないしw

がんは怖いよねー、なりたくないけど糖尿病とか尿が甘くなるだけでしょw 炭水化物の取りすぎww


というのをよく見る



先日の記事でも言ったが


糖尿病の患者の半数は 3年以内に治療を放棄する


知らない間に進行し


まずは末梢がしびれるようになってくる


そして網膜が犯され 視野が狭窄するようになってはじめて、受診するらしい。


とある症例。Mさん

見かけはむしろやせ形の患者だ。
付き添いで来ていた姉は、明らかに糖尿病 というような体型だったが…(姉妹揃って糖尿病治療を受けに来ていた)

Mさんは10年前に糖尿病の初診を受けた


が、途中で治療を辞めてしまい


網膜症が進行しほとんど視力が無くなってしまった頃にあわてて駆け込んだとのこと


データを見せてもらったが目が飛び出た


HBS(空腹時血糖)が400over
Hba1cが12%以上

そして、クレアチニンが3以上
タンパク尿が陽性(++++)

式で計算した彼女のeGFRは

20台


放置していた間高血糖が続き


途中で発症した腎不全が進行してしまっていたのだろう


彼女は2週間の入院で
インスリンが導入されることとなった


あと1年来るのが遅かったら

透析の話が出ていたのかもしれない



いわゆる、eGFRの透析導入の基準は15以下


ただし、簡単に透析に入るわけではなく
医師によってはぎりぎりまで我慢して
10-12 くらいを割り込むまでは投薬で行く先生もいる ようだ


腎不全は大変だ


大量の薬を飲まなければいけない


合併症のケアをしなければいけない


節制を心がけないといけない


透析になったら 週に15時間ベッド上だ


これを3KB(3いけない+ベッド)と呼んでいる



そして

薬剤師はもっとも腎機能を注視しなければいけない


腎機能は禁忌・減薬の対象となる上に
半年単位で急に変化することもある


1年前Do所方で使っていたARB

気付いたら過量だった


なんてことにならないようにしなければいけない



しかし、薬局薬剤師は通院患者のeGFRをそう簡単に見ることはできない


今後病院との連携で電子カルテを用いた共有ができるようになるかもしれないが



知らないから照会もしませんでした


では済まされない



俺の祖母は透析2年目だが



通っている薬局でそんなことされてたら



ハーレーで飛び込むレベルだぜ






ハーレー持ってないけど。



ともあれ


国家試験に腎機能は頻出



今後もぼちぼち


このタイトルで書いていこうと思う

【薬】第101回薬剤師国家試験は簡単だった ようだ

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201603/546077.html



いやまぁ、そんなことは数字を見れば分かる。



しかし、簡単だった



とは言葉を紐解いてみると



問題が不適切に簡単だった



のか、



点数が取りやすい問題が従来より多かっただけ



なのか、



それは平均点という点数からだけでは分からない。




俺は今回の試験…


確かに、解きやすくはあった。


リード文が丁寧で、


問題に対してどうアクセスすれば良いのかが分かりやすい。


必要な知識を持って問題を考えれば、


もっとも適切な選択肢を選びに行くことはそう難しくはなかった。


ただノータイムで問題文を見てすぐに答えが分かる…



所謂過去問演習型の98回以前とは、



問題様式は異なっている


と思った。



まあ、法規は正直、禁忌肢ばりの選択肢が多すぎて、ヒューマニズム的に考えれば消去法で解けてしまう過去型の問題が多数だったので


法規だけは平均点がおかしなことになっているが…


理論の平均点9.1点/10 っておかしいだろ()



必須は新傾向の問題が少なかったが、本来の必須の意味合いを考えたらあれくらいの難易度で良いと思う。
あれくらいの問題がずっと作れるなら、必須5割の足切りは残っても良かったんじゃないか?



ってことで、俺の総論としては



理論実践法規が問題として不適切に簡単だった


以外は、
概ね良問が揃っており、知識と考えを問われる今後の未来型薬剤師国家試験としてはワルくない試験だった




実際、理論は法規以外は平均5-6割台だし。



じゃあ、102回以降どうやって難化させるのか。



必須の新傾向問題は増やせば難しくはなるが、

必須であまり図抜けた新傾向問題を出すと
100回のようなことになるし


理論は今年も十分歯応えのある問題が揃っていたから


難しくするなら実践 実務



まぁ、俺はそれでも解きながらずーっと考えてたが…


正直、理論より実践のが難しい…
と思って解いていた


蓋を開けてみれば


実践だけで121点


俺は元々実務が得意だから(禁忌肢が多くて問題のコツを掴めば消去法で解ける)というのもあるんだろうが…





問題のコツ。

昔からQMAやクイズ同好会をかじっていた

のもあって、正誤問題のトーンというものがある



読み上げ文では、否定系の文章となる場合はイントネーションが通常より前に来なくてはいけない。などのテクニックだ。

国家試験は読み上げられないが、文章独特の癖
というものがある。

特に医療分野 法律分野においては
100%の答えが求められることがある故、
あいまいな文章


それだけで正誤が分かることもある。



これは、俺が無意識的に問題を解くときに選択肢を消去している手法なので、参考にするかどうかは自由だが、


文章中に「言い切り文」がある

必ず~である
する必要はない
~だけである


× になる可能性が高い。

(~を考慮する必要がある は○の率が高い)

ただし、元々の知識として必ずそうなるものもある
ことは覚えておく必要がある。
特に物理化学生物衛生領域では、必要十分条件の問題が数多いので、問題文を見て総合的に判断すること。


一例。
【物理】分離係数が1より小さくなることはない。
→○ 
2つのピークが完全に一致しているとき
分離度は0
分離係数は1になる

【化学】接頭語にL-が付いた化合物の旋光性は常に左旋性である。
→×

【生物】DNAの検出を行う際、臭化エチジウムでの染色は必須である。
→×

【衛生】国勢調査は、日本に住む全ての人が回答しなければならない。
→○ 国民の義務。外国人も含む

【薬理】沈降炭酸カルシウム錠は、必ず食直後に噛み砕いて服用する。
→○ (類題…沈降炭酸カルシウム錠は、飲み忘れを防ぐため、食前30分前に飲んでおいても良い→×)

【治療】ネフローゼでは、必ず浮腫が出現する。
→×

【治療】ネフローゼでは、必ずタンパク尿が出現する。
→○(確定診断の条件)

【薬剤】みかけのかさ密度と真のかさ密度では、必ずみかけのかさ密度の方が小さくなる。
→○

【法規】18歳以上であることだけを確認すれば、毒物を販売しても良い。
→×

【法規】ジアセチルモルヒネは何人たりとも施用することができない。
→○(ヘロインの特別規定)


【実務】いつも来る同じ患者の処方せんであれば、名前を確認する必要はない。
→×



文章中にあいまいな文章がある、


~となることがある。
~を示すことがある。



ほとんど○。


法規問題以外は実験的に得られる結果が多く、実際問題そうならないとは言い切れないため。
こっちは分かりやすいよな。




こういうのは解き慣れていくに従って、だんだん分かるようになっていくが、新6年は、今のうちから過去問を解いておくとこんなテクも身に付いて良いぞ。
過去問は何度解いても損にはならない



あと、個人的に問題の正答率を上げるコツ。


例えば理論50問 115分の問題があるとする

1問辺り2分半 与えられている


これを俺は1分ちょっとで区切る


1分考えて分からない問題

1分考えて計算式がうまくいかない計算問題


とりあえず3にマークでもしといて、飛ばす


で、最初の1周を60-70分くらいで終わらせる。

終わったら、まずは正答数の確認

1つか 2つか

誤っているか 正しいものか


これ、模試で何回かやらかしたが、正答数で間違えるの、ばかばかしいからな。


そして、飛ばした問題に戻る

ただ、それでもさらに5分考えて分からなかったら

諦めろ。


難しい問題も

簡単な問題も


同じ1点だし

ましてや、傾斜配点のつく102回以降


簡単な問題を確実に得点する方が得だろ。


2周目を解くこと


これ、個人的に点数を1割アップさせる秘訣。


1周を解いて、問題に必要な引き出しを完全に開けた状態で同じ問題を見ると

問題の解釈

必要な知識


異なって見えることが多い。


俺は本試で、各時間、10問以上は毎回マークを書き直した。全体で60問くらいだ


自己採点だと、その10問中書き直しても書き直さなくても間違っているのが3問
書き直した結果正解したのが5問
書き直して間違ったのが1-2問


という感じだった


時間に切迫されず、冷静に問題を見られる2週目


模試の間にこのテクを試してみてほしい


解けない問題より


解ける問題に時間を掛けること



大事だぞ